
今年も早くも10月になり、冬、春、夏、秋、とあっという間に過ぎさる日々の不自然が、いつの間にか自然になっている。歳を重ねるとはいつも思うんだが、そう言う事なのかもしれない。
そんな9月の終わりにビートルズのアルバム「アビイー・ロード」の50周年記念リミックス盤が発売された。
何せ、発売から50年も経ったアルバムである。私も中学生の頃に親父に買ってもらい、私にとっては45周年ぐらいだが、ビートルズのアルバムの中でもベスト3に入るアルバムで、今までどのくらいターンテーブルの載せ、どのくらい聴いて来たことか??それだけこのアルバムにはオーガニックなビートルズのアンサンブルの美しさが反映されて、今回のリミックス盤は今まで聴いて来た盤以上に、サウンドが50年前のアルバムとは思えない程、現代的に仕上がっていて、良い音で気持ちよく聴け、もちろんCDもレコードでも購入したが、やっぱりレコードで聴くのが一番で、最近では何度もターンテーブルに置き、あの頃の10代の時の様にヘビーローテーションになっているアルバムである。
そんな私の久しぶりにビートルズ、ビートルズした日々に、今度はビートルズを題材にした映画「イエスタデイ」である。

楽しみにしてた映画で、10月11日から上映されると思って、スマホでチケットを購入しようとアプリで探すとない、ない?何かの間違いと?、、映画館に問い合わせすると、上映されてないと言う事で、上映の予定を聞くと?ここ大分県では上映されないと言う、嘘だろ〜と??本当にガッカリで、それでよく調べると、九州では大分県だけ上映されない事を知り、さらにガッカリしてしまった。何故に?大分県で上映ないのか不思議だが?宮崎、佐賀でも上映されているのに、まあ〜大分県では集客が見込めないと本社が判断したのか?これは判断ミスとしか言いようがない。
これまでも、こんな音楽系映画は大分県では上映される事が少ない。
「ロケット・マン」は上映されて良かったが、最近では「ハーツ・ビーツ・ラウド」も上映されなかったし「ジャージー・ボーイズ」も「ラブ&マーシー」なかった。全て後でレンタルか、DVDを買って観るしかないと言う、寂しい街だが、そこで生活している以上、文句を言えないが、こんな田舎だからこそ娯楽としての映画は充実してもらいたいと願うばかりだ。
仕方ない事は受け入れるしかなく、そんな事でも、どうしても観たい映画だったので、連休の休日に、大分市から一番近くで上映されている映画館が福岡県の小倉の映画館だったので、小倉まで行き観る事にした。行って帰るまでが大変だが、まあ〜秋のドライブと思い、思い切って行くことにした。
映画のストーリーは、ちょっとネタバレになるが、、ある売れないシンガーソングライターのミュージシャンが、ミュージシャンとしての夢を諦めた夜に、世界的に大停電があり、その時に事故に遭い、目を覚ますと、ビートルズ が世の中に存在していなく、世界中で彼だけがビートルズ を知っていると言う、そんなパラレルワールドになってしまう。
その世界でビートルズの曲を歌い、曲を披露して行くと、その曲に魅了された本物のエド・シーランからツアーのオープニングアクトを任されて、ライブをすれば大盛況、マスコミでも注目されて、メジャーになり、お金も名誉も手に入れ有名になって行くんだが、そんな彼は自分の曲でないビートルズの曲で売れる事にやがて悩み苦しみ、そんな時に、何故か自分意外にビートルズを知っていると言う普通の人の2人が逢いに来て、事実をバラすのではなく、ビートルズの曲を良いように世界中に広めてくれと言われ、その2人からミュージシャンでなく、漁師になっている78歳のジョン・レノンが生きている事を知る。この展開にはビックリしたが、彼は直ぐに逢いに行き、漁師として正直に生きて来たジョン・レノンの人生に考えさせられ、ビートルズの曲で売れても意味がないと悟り・・・
最後はお金や名誉より、正直に生きる事の大切さを選び、客が数万人のいるエド・シーランのライブに出て、彼は今までの発売された曲は自分の曲ではなく、ビートルズの曲なんだと告白をするが、会場の客は誰もビートルズを知らないんだが、それでも彼は自分はもう売れなくていいと、今まで発売して来た彼のビートルズ の曲を無料ダウンロードで聴けるようにして、正直に生きて本当の幸せを手に入れるって言う・・・そんなストーリーで、ファンタジックでラブコメディもあり、音楽愛、ビートルズ愛に溢れたストーリー展開は、長年のビートルズファンとしては、小倉まで行って観た甲斐があった本当に楽しく心暖まるとてもいい映画だった。
そんな「アビイー・ロード」に「イエスタデイ」。解散から約50年経った今でも、こんな作品が世に出て支持され愛され続けるビートルズ は、これからもエバーヤングな輝きを放って行くことだろう。
そして、何よりも歳を重ねないと解らないビートルズの味わい深さにどっぷり浸かった私の秋の日々も、またまた通り過ぎて行く…
By Beat